スレイヤーズ・サイドストーリー第一話
「火炎球っ!!!」
それは、突然の事だった。
何の前触れも無く少女の声が響き渡り―炎が弾けた。
「な、なんだ!?」「何があったんだ!?」
洞窟の中からわらわらと男達が出てくる。
「ひとり、ふたり、さんにん、よにん・・・・・・と、7人か。ちょっと少ないわね・・・」
男達は気づいていないが、男達のいる箇所から少し横手の枝の上に、
一人の少女が腰掛けていた。
「烈火球!!♪♪」
ちゅっど〜〜んっ!!
精霊魔法の中で、特に攻撃に特化した炎系呪文。
その中でも、最強と言って良い程の呪文をまともに食らった男達は、
見事なまでに炭と化していた。
「さ、て、と。」
トンッ ・・・・・・ぶぎゅ
少女は木の上から跳び下りると、
男の一人を踏んづけているのも気にせず、呪文を唱える。
「ル〜ン・・・・・・ふれいあっ♪♪♪」
『う、うぎゃあぁっーーっっっ!!!』
洞窟に叩き込まれた炎霊滅鬼衝は、洞窟内にいた男達を綺麗に黒焦げにした。
「ち、ちくしょうっ!!よくも兄貴・・・」
「結破冷弾ゥ」
次々と新たな手勢が出てくるのだが、次の瞬間倒されていく。
暫く其れを繰り返した後、少女はすたすたと洞窟の中に踏み入り・・・・・・
盗賊段のアジトとなっていたその洞窟は、あっと言う間に消滅した。
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